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小さな別れ

第二子誕生のため、しばらく都内に里帰りしていた家族を新幹線のホームで見送りました。

 

私は孫と手をつなぎ、新幹線のホームを歩いていました。

「ばあば、一緒?」

やっと二語文が話せるようになっていた孫は、何度もたずねました。私が新幹線に一緒に乗って行くか、聞いているのだと思いました。

というのも、前日、もう一人のばあばと涙のお別れをしてきたという孫は、また悲しいお別れの時が来るのか、とても気になっていたのだと思います。私はどう返事をしたら良いものやら、迷いながらはっきりと答えられずにいました。というのも、以前帰ろうとして、「一緒に行く〜」と泣きつかれてしまったことがあったからです。

そうこうするうちに新幹線がホームに滑るように静かに入ってきました。私は新幹線の丸い窓を指さして

「新幹線に乗ったら、あの窓からこっちに手を振ってね!ばあばも外から手を振るから!」

と笑顔で話しかけました。

孫はそれまでぎゅっとつないでいた手をさっと離して、一歩退いてその場で「バイバイ」と、手を振りました。それからくるりと背を向けて新幹線に乗り込むとすぐに窓に駆け寄ってきて、小さな手を振り始めました。そのまま見えなくなるまでずっと振り続けていました。

(あ、ちょっとお兄ちゃんになったんだな)と、思いました。そして小さいながらも孫の中にある、別れに際して相手を思いやる無意識の決断を見たような気がしました。本人は大きくなるにつれて忘れてしまうかもしれないけれど、また、いかにもありふれた光景として誰もが気づかずに見過ごしてしまいそうなことだけれど、きちんと拾い上げて、胸の中にしまっておきたいと思いました。

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